北相木村の孫が語る北相木村の可能性
~2008年に撮影した祖父の畑です。今は畑を使ってくれるだけで十分という時代です。こういった景観が村中に再び生まれる日が来ることを願ってやみません。~
当ブログを運営しています大森です。
ニュース等をご覧になって、長野県民なのに北相木村を初めて知ったという方も多いと思います。そこで、東京にいるのに未だ北相木村に愛着のある私が北相木村の概要や可能性を紹介したいと思います。
是非、当ブログをご覧いただいて、少しでも記憶に残していただき、北相木村へのお一人お一人の付き合い方を考えていただければ幸いです。
北相木村の概要
北相木村のホームページにわかりやすく書かれていましたので、紹介します。
私はヤマドリ見たことないんですが、誰か見たことありますか??
ベスト・オブ・北相木村
北相木村で最も魅力あるものを1つ挙げるなら・・・
長者の森です。
コテージもあるキャンプ場です。
私はキャンプの経験はほぼないですが、今はキャンプブームですからね。
水もきれいですし、ほんとに山奥ですからキャンプ好きにはおすすめです。
ちなみにこんなものもありました。(今もあるのか・・・)
自律神経がおかしくなるというネガティブな代物ですが、これまた今流行りの脱出ゲームの元祖ともいえます。脱出ゲームが好きな方は何か、得るものがあるでしょう。
注意点としては、冬は営業していません(寒いし、道が凍るので)。
夏に是非、宿泊予約をして訪れてみてください。
北相木村の名産(相木商会の漬物)
北相木村の食べ物・飲み物を1つ挙げるなら私のおすすめは相木商会の漬物です。
文句なしに美味しいのですが、デパートやスーパーのイベントで社長が直接、出店で販売するというスタイルが主ですので長野県で知らない方も多いと思います。
私も数十年前に祖父の作った野沢菜を加工場に運ぶのを手伝ったことがあります。
子供の頃の懐かしい記憶だったのですが、私が北海道で仕事をしていた頃にたまたま寄った札幌のデパートの催事に出店されていて。
心のどこかで北相木村を諦めていた自分がいたのですが、社長は北相木村を諦めていなくて。30歳過ぎて胸打たれたものがありました。お近くのデパートやスーパーで見かけた際には是非、おひとつ手にとってみてください。
2023年1月追記
ホームページの運用はやめたようですので、私の本業のブログで電話番号など案内しています。電話で注文を何度かさせていただきました。ファンの方は、お手数ですが以下、ご覧頂いて電話してみてください。社長はお元気のようです(母親曰く)。
https://note.com/yoshihiro_omori/n/n86cc2ab49590
編集後記(北相木村の可能性)
最後に、北相木村の可能性というテーマで私見を述べたいと思います。
北相木村は過疎が深刻な自治体であり、悲観的な印象を持たれる方も多いと思いますが私は決してそうは思いません。
北海道にも仕事で何度か居住しましたし、地方のクライアントのために出張することも多々ありますが北相木村より過疎が深刻な地域は数多くあります。
また、開発されていない自治体である点がポイントです。
北海道のニセコはニセコという町全体が外国資本に買われています。そのため、町が潤うかどうかは海外の資本に依存しています。
冬はケタ違いのお金がないとニセコでスキーはできず、ニセコの町のレストランは欧米の外国人が多く、むしろ外国に行ったかのようですがシーズンオフのニセコは人がいませんし、ガラガラです。町自体の経済が海外に依存しているからです。
こうなってしまうと人口や町の経済を海外に握られてしまいますから、土地を貸している(売った)方は良いかもしれませんが中長期的に持続可能な経済が作られているかと言うと私は疑問です。
*コロナウイルスで日本の観光経済の落ち込みが深刻ですが、経済を諸外国に依存してしまっていることの問題が露呈されたと思いませんか?食料自給の海外への依存も深刻ですが、既に経済自体が外国に依存している状況なわけです。
むしろ、良質なカラマツを使った木材加工が世間に認知され、キノハナが認知され小さな規模で1人あたりの可処分所得の向上が実現するほうがよほど持続可能な経済であると私は考えます。
確かに、20代の頃は私も”お金を落とす観光スポット”がないから、仕事がないから北相木村は難しいのではないかと思っていました。
しかし、相木商会の社長が村勢要覧でコメントしていたように「なにもないから可能性がある」と私は思います。
なぜなら、開発されていないからです。
開発されていて、難しいのであれば難しいのでしょうが、開発されていないのですからいくらでも可能性はあります。
ここ数年で北相木村の周辺の環境は変わりました。
佐久から八千穂までのバイパスが整備され、北相木村から佐久まで車で40分程度で行けます。佐久平駅周辺の賃貸の家賃も東京近郊(23区外)の家賃と同じ水準まで上昇しています。佐久平から上野まで1時間位で通勤できますから、佐久平駅ができた数十年前よりも新幹線通勤しているサラリーマンが多いのでしょう。
車があれば、佐久平駅周辺のアパートに無理して住まずとも北相木村から通勤することも物理的に可能です。
(個人的には1ヶ月位、実験してみたくなったこともあります)。
問題はこういった移住・定住といった本格的な居住ではない田舎暮らしに行政がどこまで支援するか、地域がどこまで受け入れるかという問題です。
ただ、一般論では”受け入れ整備を~”という話でしょうが、個人的には受け入れ体制が望まれるという考えではなく、北相木村に居を構える側の努力を”認める”程度で十分かと思います。
北相木村は一見、過疎が深刻な村ですが今でも集落ごとにドメスティックな文化もある自治体です(そういった意味では長野県らしいです)。
そのドメスティックな文化で暮らす方、たまに来る方という村を形成する性質が2つあることで良いのかなと思うのです。
継続して伝え続けることで、北相木村を魅力に思う方も増えてくるはずです。
都会では暮らしにくい要素が増えてきているからです。人生100年時代にあたり、健康の重要性が高まっていることもあります。
昔は排気ガス程度だったのですが、環境汚染も深刻です。
化学物質を含む柔軟剤による香害で苦しむ方、騒音に苦しむ方、食生活に苦労する方と社会が満たされる副作用で苦しむ方も増えています。
一方、北相木村はどうでしょうか?
他人が使っている柔軟剤で頭痛がしたり、体調が悪くなることはあるでしょうか?
夜中に外の騒音がうるさく、眠れないなんてことがあるでしょうか?
加工食品ばかりで、栄養過多になることがあるでしょうか?
東京の中心のようにお金を出さなければ、きれいな水が飲めないなんてことがあるでしょうか?
北相木村は流行りの改革や安易な開発を受けず、身の丈にあった持続的な維持・成長を目指せば生き残ることのできる可能性は高いです。
私も少しづつではありますが、祖父の作った景観を山村留学に来てくれる子供達の記憶に残せるよう部外者ながら北相木村との付き合い方を考えていきたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。